個人再生をすれば、今ある借金を8割ほどカットできる可能性があります。
ただ裁判所を通して行う手続きなので弁護士事務所への依頼は必須な上に、いくつか制限があります。
ただ個人再生をしようと考えている方の中には、
『奨学金があるけどどうなるの?』
『保証人に迷惑がかかったりしない?』
と気になっている方も多いと思います。
そこで今回は、個人再生と奨学金について詳しくまとめていきます。
奨学金だけを外すことは出来ない
結論から書くと、個人再生から奨学金だけを外すことは出来ません。
理由は、『個人再生は全ての債権者を平等に扱う』という原則があるからです。
つまり、
- 奨学金:減額せずに従来通り返済する
- カード会社:減額してもらう
- 消費者金融:減額してもらう
こういう風に奨学金だけを外すことは出来ません。
※上記は『偏頗弁済(へんぱべんさい)』と言われています。
こういう事をしようとすると、個人再生が認可されない(=減額が認められない)状態になります。
バレずに手続きをしようと思うかも知れませんが、個人再生は裁判所を通す手続きなので絶対にバレると専門家に言われました・・・。
奨学金がある状態で個人再生をすると親にバレる?
個人再生では、奨学金だけを外すことは出来ません。
では、奨学金が残っている人が個人再生をするとどうなるのか。
これは、どういう形式で奨学金を借りているかによっても異なります。
- ケース1・・・人的保証を利用している場合
- ケース2・・・機関保証を利用している場合
原則として奨学金を借りる場合は「保証人」と「連帯保証人」が必要になります。
ただ一定の利用料を支払っていれば「機関保証」という制度が使えるので、保証人がいなくても奨学金を借りられます。
自分がどちらで奨学金を借りているかというのは、
- 返還誓約書
- 貸与奨学金返還確認票
こういう書類を見れば分かります。
私は人的保証で借りているので、保証人・連帯保証人の欄に家族や親戚の名前が入っています。
ケース1.人的保証で奨学金を借りている場合
ではまず、人的保証で奨学金を借りているケースで説明します。
この状態で個人再生をすると、保証人に奨学金の返済義務が発生します。
カンタンに言うと、300万円借りていて100万円しか返済できていない場合は残り200万円を保証人が返済するという事です。
債権者との交渉次第では分割返済も認められますが、それでも大きな負担になるでしょう。
これは極力避けたいところですが、人的保証で奨学金を借りている人が個人再生をする場合は避けられません。
なので結果的に、
- 借金や個人再生の事が親にバレる
- 保証人に返済義務を押しつけることになる
こういう事になります。
でも、個人再生以外でも借金を減らす方法もあるので後でまとめます。
ケース2.機関保証で奨学金を借りている場合
次は、保証人・連帯保証人を立てずに奨学金を借りている方が個人再生をした場合です。
この場合は「日本国際教育支援協会」があなたに代わって一括返済をしてくれるので、その金額をあなたが分割で返済していく事になります。
あなたの返済義務が無くなるわけではないですが、個人再生をしたせいで親に奨学金の負担を押しつける事はありません。
なので結果的に、
- 借金や個人再生の事は親にバレない
- 結局自分で返済するので誰にも迷惑をかけない
こういう事になります。
個人再生をする上では、人的保証よりも機関保証を利用している方がデメリットが小さいと言えます。
奨学金がある方におすすめの方法は?
ここまで奨学金と個人再生についてまとめてきました。
- 奨学金だけを外すことは出来ない
- 人的保証だと親にもバレるし迷惑をかける
- 機関保証だと親にもバレないし迷惑もかけない
ざっくりまとめるとこんな感じです。
機関保証を利用している方なら、個人再生をする上で大きなデメリットはありません。
でも問題は、人的保証を利用している方です。
私も人的保証を利用してたんですが、さすがにデメリットが大きいと思って個人再生は諦めました。
奨学金だけ外せたら最高だったんですけどね・・・。
私と同じように親にバレずに借金を減らしたいという場合は、個人再生ではなく任意整理をおすすめします。
任意整理なら、奨学金だけを外すことが可能です。
つまり個人再生とは違って、
- 奨学金:減額せずに従来通り返済する
- カード会社:減額してもらう
- 消費者金融:減額してもらう
こういうことが可能です。
これなら人的保証を利用している方でも問題ありません。
奨学金を従来通り返済するなら、親にもバレないし迷惑をかけることもありませんからね。
私もこの任意整理を利用しましたが、親にはバレることなく借金を減らせました!
他にも任意整理は個人再生と比べて、
- 手続きにかかる費用が安い
- 手続きにかかる期間が短い
- 年間利用者が推定200万人と多い
こういう特徴があります。
任意整理なら裁判所を通さずに手続き出来るので、個人再生よりもずっとハードルが低い手続きといえます。
その分減額できる金額が少ないですが、それでも将来かかる利息をカットしたり返済期限を延ばせるので毎月辺りの返済額はグッと抑えられます。
私の場合は、
- 借金残り:190万ぐらい ⇒ 150万円ぐらい
- 毎月返済:月5万ぐらい ⇒ 月2.5万ぐらい
これぐらい減りました。
借金が40万ほど減ったのもラッキーなんですけど、毎月の返済額が半分になったのもかなり助かります。
これだったらちょっとは余裕が出来るから、かなり生活が楽になりました。
あと個人再生だったら弁護士事務所しか選択肢がないですけど、任意整理だったら司法書士事務所でも依頼できます。
その方が依頼料が安くなったりもするんで、メリットは大きいと思います。
ちなみに「任意整理がおすすめですよ~」とは書きましたけど、
『個人再生と任意整理のどっちが良いか』
ついては、弁護士とか司法書士の先生にしっかり相談してみてください。
あなたの借入総額とか返済状況に合わせて、一番良い方法を考えてくれるはずです。
弁護士事務所とかに行くのはちょっと勇気がいるんで、そういう場合は『司法書士法人みつ葉の減額診断シミュレーター』をオススメします。
この減額診断シミュレーターでは4つ質問がありますけど、大体2,3分で終わります。
そこで入力した回答を元にして電話で色々相談できるので、事務所まで行く手間もありません。
相談だけして依頼しないというのもアリなので、まずは専門家の話を聞いてみてください。